[2012年度] 10月27日 まちづくり講座・フィールドワーク

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~兵庫県福崎町 柳田國男の生誕地を訪ねて~

8月に開催しました「楽しいまちづくり講座『~地域歴史文化に基づくまちづくり~』」のフィールドワークとして兵庫県福崎町辻川界隈の見学会を開催しました。平成24年10月27日(土)、民俗学者「柳田國男」の生誕地である兵庫県福崎町の辻川を関西まちづくり協議会のメンバー9人で訪ねました。大阪から電車で約1時間半かかる遠方のまちです。まち歩き日和とも言える好天にも恵まれ、楽しい1日が始まりました。
JR播但線福崎駅に11時30分に集合、タクシーに分乗して「もちむぎのやかた」へ。昼食からスタートです。福崎の特産品の「もち麦(大麦の一種)」を使った冷やし五種麺をいただきました。見た目は太目の蕎麦という感じで、食感がもちもちしていておいしかったです。この後、福崎町の学芸員の方、ボランティアガイドの方と合流し、詳しいガイド付きで案内していただきました。
柳田國男が子供の頃によく遊んだ「鈴の森神社」「有井堂」を通り、福崎町を縦断する銀の馬車道へ。銀の馬車道とは、生野銀山から銀などを姫路の飾磨港に運ぶために明治の初めにつくられた馬車専用道路で、日本初の高速産業道路です。道路や案内看板が綺麗に整備されています。銀の馬車道に木造の洒落た古い洋風建築「旧辻川郵便局」が残っています。1階玄関ポーチの天井を「〒」をモチーフとした意匠で飾るなど、我々だけでは気付かない話も紹介していただきました。今にも朽ち果てそうな感じで、保存と有効活用が今後の課題です。
今回のまち歩きの主役である「大庄屋三木家住宅」です。保存修理現場の中を特別に見せていただきました。三木家は、地域の中心的な存在です。300年以上も前に建てられ、県の指定文化財になっています。現在はほとんど骨組みの状態ですが、建物の大きさと歴史の重みから来る迫力というか凄さは、想像以上でした。復元修理のために全ての部材に名前や番号が書かれていました。一般の建築や改修と違い、気が遠くなるような緻密な作業と膨大な時間・費用がかかるそうです。建物の造りや使われ方、細かな装飾などについても、とても丁寧に説明をしていただきました。
続いて、「柳田國男生家」へ。茅葺の古い家です。「私の家は日本一小さい家だ」と言ったそうですが、田の字型に部屋が配置され、意外に大きかったです。「柳田國男・松岡家顕彰会記念館」では、柳田國男のNHKでの対談の録画ビデオを鑑賞した後、柳田國男・松岡家にまつわる展示品などを見学しました。
最後に、旧神埼郡役所の洋館を活用した「神埼郡歴史民俗資料館」を見学し、再び「もちむぎのやかた」でコーヒーともち麦のスイーツ(どら焼き)をいただきながら歓談して、まち歩きは終了です。
福崎町の場所、柳田國男の出身地、もち麦など、知らないことが多かったです。観光という視点でのPRが弱いのでは?と皆が感じた次第です。今回歩いた辻川界隈は、とてもコンパクトな範囲に様々な資源が凝縮されているため、各文化資源を巡りやすい環境にあり、観光散策にはお薦めです。銀の馬車道も観光に力を入れており、更なる連携を取りながら、積極的なPRを行っていけば、地域の活性化と資源の保存につながるのではと感じました。
帰り際、JR福崎駅ホームの「銀の馬車道」PR看板に、柳田國男生家は書かれているものの「福崎」の地名が無いのを見つけ、PRの必要性を皆で話ました。
最後に、今回の企画・調整をして下さった山崎先生、現地案内いただいた福崎町学芸員の村上さんとボランティアガイドさんに感謝の意を表したいと思います。

 

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