[2013年度] 3月8日 大阪市北区役所との共催事業

~生涯学習講座「橋が語る大阪のまち」~

 大阪市北区役所との共催事業「生涯学習講座~橋が語る大阪のまち」を開催しました。会場は天満橋「川の駅「はちけんや」」のリバーサイドカフェ「クロッシングガーデン Xing GARDEN」、大川に面するお洒落なお店を貸し切っての開催、ビュッフェ形式のランチ付きです。講座は3部構成、第1部は「橋」のエキスパートを講師に迎えて大阪市の橋の構造や歴史、防災機能としての橋の役割などについて解説、第2部は関まちが企画・運営するワークショップ、第3部は船上見学という盛りだくさんの内容。一般参加者は28名、大阪市北区の在住・在勤者を対象に募集したところ、応募者多数で抽選となりました。
この講座は、堂島川・土佐堀川に架かる橋の見学やワークショップなどを通じ、建築物としての橋の歴史や価値を知り、地域資源を再発見し、まちへの愛着を高めるとともに、橋を活用したまちづくりについて考えることを目的とし、大阪市北区役所がまちづくり活動団体との協働による取り組みとして企画されたものです。当会は、平成24年度より大阪市北区交流まちづくりバンク登録団体として活動しており、企画段階から一緒に取り組むことになりました。
● 第1部 講 座
―「なにわ八百八橋物語~橋に見る大阪の再発見」―
大阪市建設局道路部橋梁課係長の小松靖朋様を講師(「橋」のエキスパート)としてお迎えし、大阪の歴史と橋の歴史、大阪の橋の特徴、橋の役割、橋の形式、橋の維持管理、水都を彩る橋梁たち、将来に向けての新しい取り組みなど、様々な視点からわかり易く説明していただきました(ビデオ上映あり)。
①大阪の歴史と橋の歴史
秀吉の都市計画により、堀が巡らされて町が生まれ、町衆が集まり橋を架けた。江戸時代には幕府直轄管理の橋「公儀橋」があり、天神橋や天満橋、難波橋などの12橋。有力商人や近隣の町々が費用負担して橋の建設や維持管理を行う「町橋」があり、淀屋橋が有名。錦絵に描かれた橋(四ツ橋、高麗橋など)を見ると、当時の様子や橋を構成する材料の変遷(木から鉄、石の時代へ)がわかります。大坂最大の橋「天神橋」は、当時は木橋で最長250mもありました。明治18年の淀川(現大川)洪水で多くの橋が流され、天神橋、天満橋は鉄橋に。大江橋と淀屋橋は大正14年、当時珍しいデザインコンペにより意匠が決定された。戦後は昭和40年以降の高度成長期、モータリーゼーションが進展、堀や川は広幅員の道路や高速道路化、高架橋や長大橋が登場。興味深い大阪と橋の歴史に関する説明でした。
②大阪の橋の特徴
歴史に登場する日本最古の橋「つるのはし」、可動堰として造られた美しいアーチ側面の水晶橋と錦橋、心斎橋は代々場所や橋名を変えて4代に渉り再利用されたといった内容でした。
③橋の役割
都市を結び人を結ぶ交通機能、都市活動や生活を支えるライフライン収容機能(橋裏に水道、電気、ガス、電話線など様々な添架物)、都市活動や生活を守る防災機能(広域避難場所を結ぶ橋、緊急輸送路に架かる橋)、景観形成機能(観る、憩う、集う)といった橋の役割の説明でした。
④橋の形式
橋を構成する各部の名称、桁橋(毛馬橋、天満橋)、トラス橋(港大橋)、アーチ橋(天神橋)、斜張橋(豊里大橋)、吊橋(此花大橋)といった基本的な橋の種類とその特徴、事例の説明でした。
⑤橋の維持管理
大阪市管理橋梁767橋の内訳、大阪市の管理橋数と橋面積の推移、橋の年齢と橋数(橋齢50歳を超える橋が30年後には約86%)、限られた財源の中で技術、知恵と工夫を駆使して取り組む維持管理対策の説明。急速な高齢化が進む現実、よくわかりました。
⑥水都を彩る橋梁
中之島ガーデンブリッジ、天満橋、天神橋、難波橋、水晶橋、大江橋、淀屋橋、錦橋、玉江橋、堂島大橋、岩松橋、豊里大橋、菅原城北大橋、飛翔橋、水都の夜を彩るライトアップシーン。どの橋も美しい。
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● 第2部 ワークショップ
―「一緒に考えよう!橋を楽しむわくわくポイント」―
橋は大阪のまちの発展を支え、くらしを支え、歴史遺産でもあり、景観形成にも貢献しています。多くの役割を担う大阪の橋は、身近にあり、あって当たり前、でも無くてはならないものでもあります。市民の皆さんの力でいつまでも大切に見守っていくことで、これからも大阪の発展のために活躍してくれることでしょう。そこで、大阪の橋をまち資源として、大阪のまちづくりに活かすアイデアを一緒に考えたいという思いからワークショップを企画しました。
①アイスブレイク
まずはペアコミュニケーションから。参加者がペアで事前に作成したワークショップメモ「4つのコーナー」を使っての自己紹介と第1部の感想を語り合いました。
②グループワーク
5つのグループに分かれてグループワークを行いました。グループは、一般参加者が5~6名、ファシリテーターとまちづくりアドバイザーを各々1~2配置した8~9名の編成。今回のグループワークでは、ホワイトボード・ミーティングという会議手法を取り入れました。各グループのファシリテーターが進行役となって、ホワイトボードを使って意見やアイデアを集め、参加者の力が活かされる効率的、効果的な会議の進め方です。
・発散:橋の楽しみ方、橋の魅力、橋にまつわるエピソード、橋を楽しめる素敵なスポット、豆知識など、参加者のとっておき情報を紹介しあう
・収束:橋の魅力ベスト3を選ぶ
・活用:橋の魅力を子どもたちに伝える方法を検討
③グループ発表
完成したホワイトボードを使ってグループ発表。
[橋の魅力]
・構造物としての美しさ
・町で風景が開ける場所
・コミュニケーションを繋ぐ
・ライフラインを収容できる
・人が集まる場所
[橋の魅力を子どもたちに伝える企画]
・区単位でブリッジスタンプラリー
・渡し舟とループ橋を楽しむ大正区まち歩きツアー
・橋のライトアップツアー
・橋の模型づくり(紙でもできる)
・橋を一時車両通行止めにして歩行者天国にする
・橋が無い場合を想定した体験型ワークショップ
・大阪の橋のうたを作る
・橋梁点検の現場見学
・夕陽のポイント探し
・歴史を教える
・3代渡り初め
・橋の案内板をつくる
④講 評
第1部講師の小松靖朋様から講評をいただきました。
今回、講座の企画とワークショップの全体進行ファシリテーターを務めましたが、まちづくりワークショップにホワイトボード・ミーティングを導入し、ファシリテーター仲間の協力を得て、当会メンバーがまちづくりアドバイザーとしてグループワークに加わるというプログラムデザインの中、スムーズな全体進行ができました。所用時間は僅か1時間でしたが、活発なディスカッションが展開でき、多くの企画案が提案され、「参加者の力は凄いなぁ」とあらためて感じました。
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● 第3部 船上見学
大阪市北区役所が公民連携(PPP:public private partnership)の手法による取り組みとして、伴ピーアール株式会社の協力を得て、同社が2012年に世界で初めて開発・運航を開始したリチウムイオン電池を動力源とする観光船を無償で運航していただくこととなりました。コースは、はちけんや川の駅を出発し、大川、堂島川へ。折り返して土佐堀川へ。音が静かで説明が聞き取りやすく、また波もなく快適だったという参加者の声。
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講座は、朝から夕方まで、盛りだくさんのメニューでしたが大変好評でした。講師の小松係長様、観光船のご提供とご説明をいただきました伴ピーアール株式会社の伴社長様、会場のご協力をいただきました大阪水上バス株式会社の松本様には、感謝の意を表したいと思います。
最後になりましたが、大阪市北区役所の加藤係長様、山道係長様には、この場をお借りいたしまして御礼申し上げます。この度は、貴重な経験をさせていただき、誠に有難うございました。